ご挨拶
同窓会長 鈴木啓介

 佐渡高等学校同窓会会員の皆様におかれましては、ますますご健勝でお過ごしのことと存じます。この度、中山秀英氏の同窓会長退任に伴い、その後任として佐渡高等学校同窓会会長を拝命しました鈴木啓介と申します。
 本来であれば同窓会総会でのご承認、ご挨拶を経て就任となりますが、コロナ禍にて総会が2年続けて開催できず、この同窓会法を通じての初めてのご挨拶となります。私は昭和58年に佐渡高等学校を卒業、大学卒業後は新潟市や神奈川県相模原市で勤務し、2年半のドイツ留学を経て平成14年より佐渡市にUターンしました。同窓会活動に関しましては、令和元年より中山前会長のご指導のもと同窓会副会長として従事しました。今回、歴史ある佐渡高等学校同窓会会長にご推薦いただき、その重責に身の引き締まる思い出いでいっぱいです。微力ではございますが、同窓会活動を通じて母校の発展に少しでも寄与できるように頑張ります。
 2020年の2月のクルーズ船乗客の艦船から始まったコロナウイルス感染症が、日本社会においてこれほど大きく、長期にわたって影響を及ぼすとは当時想像もつきませんでした。単に医療面にとどまらず、直接的な人的交流の制限により面会や会議、講演等はWEBを通して行うことが常態となりました。在宅勤務も普及しました。学校生活では臨時休校、各種行事の中止や縮小、対面授業からWEB利用による授業への切り替えなどが行われました。このコロナによる影響はもちろん佐渡にも普及しています。佐渡高校の同窓会活動においても、総会をはじめ多くの支部総会が中止となり交流が途絶えています。このような時代に同窓会活動を維持するためにはどうしたらよいのか。WEBを用いることで国内はもちろん、世界のどこにいようとも地域を超えて交流することが可能です。FACEBOOKなどのSNSやホームページ等を活用し、情報発信や交流を積極的に行い、若い世代の方々にも気軽に同窓会活動に参加していただけるような環境を作っていきたいと考えています。同窓会の幼児などで佐渡高校を訪れると、在校生たちが立ち止まり丁寧に挨拶をしてくれます。この礼儀正しい行為にはいつも感心させられます。この生徒たちに離島というハンデを感じさせず、佐渡高校に進学してよかったと思えるように同窓会として教育活動の支援をしていきたいと思います。そのためには皆様のご支援、ご協力が必要となります。様々なアドバイスをお貸しいただければと思います。よろしくお願いします。

学校長 森川幸彦

 今年4月1日付けで、十日町高等学校より赴任しました。昭和57年(1982年)卒業です。佐高を卒業し今年で40年になります。
 同窓生の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
 校長として3校6年目を迎えました。校長初任の出雲崎高等学校在任中は、国道402号線海岸沿いの住まいから、毎日佐渡を眺めていました。毎年お盆の時期には、墓参で帰省していましたが、出雲崎高等学校時代の思いが通じたのか、こうして母校に着任させていただきましたこと、大変光栄に思っています。
 微力ではございますが、佐渡発展のため精一杯努めてまいりたいと思っています。
 高校時代は、故 隅田敏明先生のご指導のもと、柔道部に所属し、日々稽古に励んでいました。また、高校3年時には隅田先生のご自宅離れに下宿させていただき、毎日奥様のおいしい食事をいただいていました。先生の厳しくも愛情ある温かいご指導は、今でも私の原点となっており、私が柔道の指導者を目指したのも、先生のご指導の賜です。
 先生は、私が高校を卒業した年の4月12日朝、心不全のため急逝されました。その突然の悲報に呆然としたことを思い出します。
 赴任後、菩提寺である龍鳳寺に墓参し、着任の報告をさせていただきました。
 当時から大きく変わった施設は、プール跡地が室内練習場に、グラウンドに面した柔道場跡地がトレーニングルームに、そして、毎日昼食をいただいていた食堂が老朽化のため使用不可となったこと(最近まで吹奏楽部の練習場として使用)などですが、変わらないのは、森に囲まれた立派な400トラックを有するグラウンドと、校舎上層階からの真野湾の雄大な眺め等です。その眺めを久しぶりに見て、帰ってきたという実感がわき、気が付けば「ひのひかり かがよう波に」と歌っていました。これまでも作動性の様子は、この同窓会誌等で拝見しており、全国大会出場等、その活躍を喜んでいました。施設の充実も、生徒の活動と同窓会のご支援によるものと感謝しています。
 さて現在の学校現場は、文科省「GIGAハイスクール構想」による急速なICTの導入も相まって、教育環境が大きく変化しています。
 まず新学習指導要綱に基づく教育課程を、今年度入学生より実施しています。国語科や、地歴・公民科では、学習内容が再編され、科目名の変更や「公共」という新設科目も設置されました。
 また、「生徒の主体的学び」が重要視され、これまでの教師が何をどのように学び、その学びをどのように生かすか。このように教育も変わってきています。
 本校での新たな取り組みとしては、県教委から指定を受け、令和3〜5年度、「新潟の未来をSaGaSuプロジェクト」に取り組んでいます。
これは、文科省委託事業「COREハイスクール・ネットワーク構想地域社会に根差した高等学校の学校間連携・協働ネットワーク構想授業」を受けたもので、佐渡島内の五つの高校と新潟市の高校をネットワークで繋ぎ、遠隔事業やオンライン講習の配信などの実証研究を行う取組です。
 さらに、佐渡市と連携し、地域共同の支援を目標とした組織である「佐渡教育コンソーシアム」による、地域を支える人材の育成に取り組んでいます。これらの取り組みは、「生徒の主体的深い学び」に大きくつながるものと思っています。
 最後になりますが、遥か雄大な真野湾の水平線を臨むが如く、目標を明確にし、自身で人生を切り拓いていくことができるたくましい佐高生の成長を目指し、職員一同、鋭意努力してまいります。
 同窓生の皆様には、今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。